引用元: https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1129644145/


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286: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ ID:YNbdaL/j0
友人の話。

彼女の実家は山奥深い村だ。

今は廃村となってしまったが、そこで奇妙な物を幾度となく見たという。


山中の神社で隠れん坊をしていた時のこと。

隠れていると、境内から「あっ」という驚いた声がする。

何事かと見やると鬼役の子が参道で立ち竦んでいた。

その傍を大きな真っ白い猿が、堂々と歩いて通り抜けてくる。

背筋をピンと伸ばして二足歩行。妙に人間臭い歩き方だったという。

猿は宮の前まで行くと、賽銭箱に何やら投げ入れた。コトンと硬い音。

そして少しの間、頭を垂れる。願掛けでもしているのだろうか。

やがて見守る子供たちを気にかけた風もなく、猿は神社から出て行った。

自分たち子供を含め、周りの大人より余程立派に見えたのだそうだ。

255: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ ID:rO1C5HLt0
知り合いの話。

彼はその昔、仕事で南米に赴任していたことがある。

さしたトラブルも無く無事任期を勤め上げたのだが、何度か不思議な事柄に遭遇したのだという。

取り引きのため、奥地の集落を訪れた時のこと。

村に入る前に、現地のガイドがおかしな注意をしてきた。

「ここにいる間は絶対に火を起こさないで下さい。
 絶対にです!ライターすら使ってはいけません」

どうやら、その集落では火がタブーとなっていたらしい。

ガイドに聞いたところ、その村には火の神様がいるのだと。

普段は寝ているので大人しいが、集落内でちょっとでも火の気が上がると、たちまち目を覚まし、一頻り暴れてから再び眠る。

火神だけにその暴れ様は恐ろしいもので、過去に何度も大きな山火事が発生しており、被害も尋常ではなかったのだとか。


どうしても火を使わなければならない時は、村から数キロほど離れた専用の岩場で扱っているという。

どうしてこんな不便な所に人が住むのだと聞いてみると「逃げても神様が追いかけてくるから、どこでも一緒なんです」とのことだった。

「仕事は順調に運んだけど、煙草が吸えなかったのがキツかったな。しかしああなると、守り神なのか祟り神なのかわからないね」

そう言って彼は笑っていた。

風の噂では現在もう件の集落は失くなり、深い森となっているそうだ。

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250: 全裸隊 ◆CH99uyNUDE ID:If1MmDfF0
10年も前になると思うが、ある登山家が遭難死した。

一般的にはともかく、登山の世界ではそれなりに知られた男で、ヒマラヤの、ある高峰を世界で初めて登頂したパーティーに参加していた。

彼自身も山頂に立っていたと思う。


俺自身、面識はない。顔見知りでも、知り合いでもない。


彼は、俺の友人が属していた高校山岳部の顧問をしており、友人の自慢の種だった。

友人は、彼のことを「御大」と呼んでいた。


ヒマラヤの厳しさ、美しさ、神々しさ。

ヨーロッパの山々の、独特の色。

日本の山にはない、あれこれ。

同時に、日本の山々の、美しさ。

御大が語る山は、それがどんなにつまらない山であっても魅力に溢れていた。

高校入学後に山を始めた彼にとって、御大は神だった。


その御大が、海外での登山中に死んだ。

御大の名前と顔写真が、テレビニュースの電波に乗った。

俺は数年ぶりに友人に電話した。御大を慕い、御大と山に行ける喜びを語ってくれた友人。

251: 全裸隊 ◆CH99uyNUDE ID:If1MmDfF0
その友人は、無関心だった。冷淡でさえあった。

御大の死を知らないのかと思ったが、かつての山岳部の仲間から連絡があり、テレビニュースも見ていた。


彼の言葉に、御大との日々を懐かしむ響きさえない。

それどころか
「俺、あの人の事を良く知らないんだ」
卒業後、顔を合わせた事もないらしい。

友人は「御大」という言葉さえ使わない。
「ただの顧問だからなあ」
「ま、ご冥福をって、それは思うけど」

通夜にも、葬儀にも友人は行かないと言った。
「虚礼廃止っていうだろ」

そう言って、電話の向こうで彼は笑った。

悲しかったが、間違いなく、古い友人だった。


数ヵ月後、その友人と電話で話していた。俺が御大の死を知ってかけた電話を、彼は知らなかった。

俺と電話で話す事など、あり得ないと言い切られた。


その時期、仕事が忙しく、連日深夜まで働いていて、俺が電話をかけたような、世間並みの時間に帰宅していた事など無かったという。

その中、友人は御大の葬儀に出席し、部のOB会主催の追悼山行にも参加していた。
「人生を教わった恩人だからね」

あの時の冷淡な電話の相手は、確かにその友人だったんだが。


256: N.W ◆0r0atwEaSo ID:dOgnEP2h0
こんばんは、N.Wです。

これは友人から聞いた話。


郊外の自宅から歩いてすぐの所に、雑木ばかりの小さな山がある。

そこへはよく娘を連れて行き、草花や虫を採ったり、時にお弁当を使ったりもする。


この間も、親子でドングリを拾いに出掛けた。

長いの。丸いの。帽子をかぶったの。

ついつい夢中になって拾っていたら、娘が嬉しそうな声で「お父さん」と呼ぶ。

差し出されたビニール袋の中には、美味しそうな柴栗がたくさん入っていた。


栗の木のある所はここからずいぶん離れている。

不思議に思って尋ねると、“やまぎみさん”にもらった、と娘は言う。

それはとても綺麗なお姉さんで、髪に紅葉を挿してあげたお礼に、着物の袖の袂からたくさん栗を出してくれたらしい。


辺りを少し探してみたが、他には誰も見あたらない。

仕方がないから、娘がいた方角に向かい、少々大きな声で礼を述べ、頭を下げた。

持ち帰った栗はさっそく家族で頂いた。とても美味しい栗だった。


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